胆嚢(たんのう)とは

胆嚢、と人に言った所で「それどこにあるの?」という答えが返ってくるのがほとんどです。
それより結石が出来た、と知らされるまでそんな臓器がある事を知らなかった人も多いのではないでしょうか。
胆嚢は肝臓と重なるようにして存在する臓器で、肝臓から出される胆汁(たんじゅう)を貯めておくための臓器です。
普段、いつも動いてるわけではないのですが、脂っこい物を消化する際に胆汁が必要になるために、収縮して十二指腸に対して放出します。
なので、ここに石があると収縮の際に疝痛が発生するのです。
脂っこい食事の数時間後に疝痛が起こるのはこのメカニズムによるものです。
すべての哺乳類に胆嚢はあるわけではなく、たとえばネズミや馬には胆嚢のように、胆汁を貯めておくための気管がありません。
また、クマの胆嚢は熊胆(ゆうたん)、熊の胆(くまのい)として「熊胆丸」(ゆうたんがん)、「熊胆圓」(ゆうたんえん:熊胆円、熊膽圓)などの漢方薬の材料になるそうです。
これは今でも入手可能です。
具体的な位置は中鎖骨線と9番目のあばら骨の先が交わった場所です。
なのでみぞおちの少し上といえばわかりやすいでしょうか。
人によって左右の位置の違いがありますので、疝痛発作が起こった時、人によっては心臓発作と診断されたケースも存在するそうです。
形は洋なしのような形をしており、摘出されたものを見た人によると「たらこみたいだった」との事。